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共有物分割請求訴訟の判決(競売)

被告が全面的価格賠償を主張したのに対し、原告も当該方法自体には反対しないものの、裁判所が、被告が希望する賠償価格では共有者間の実質的公平を害するため全面的価格賠償は採用できないとし、競売の判決となった事案(東京地裁平成27年12月22日判決)。

当事者の希望する分割方法

原告:被告が共有物の時価を支払うのであれば、被告による全面的価格賠償で構わない。被告が共有物の時価を支払わないのであれば、競売を希望する。
被告:全面的価格賠償を希望する。

争点

全面的価格賠償における賠償金額

裁判所の判断概要

被告が(事情により)共有物の相続税評価額をも下回る価格賠償金しか提示しないため全面的価格賠償は認められず、競売。

原告らと被告らが共有する土地上に、被告らの同族会社が保有する建物が存在し、共有土地と建物に、債務者を被告らの同族会社とする根抵当権が設定されている場合において、被告らが原告らの土地持ち分について、全面的価格賠償を求めた際に、裁判所は、原告らの土地持ち分を評価するにあたって、上記事情のもとでは、根抵当権の被担保債権額を控除すべきではないとした事案(京都地裁平成22年3月31日)。

当事者の希望する分割方法

原告:競売
被告:権利の濫用による棄却、被告が原告の持分を取得する方法での全面的価格賠償、競売を命ずる方法によることも受け入れている。

争点

共有不動産に担保権が設定されている場合に、全面的価格賠償の賠償価格について担保権の被担保債権額を控除すべきか。

裁判所の判断概要

原告による本請求は、権利の濫用には該当しない。

共有物分割の対象となる不動産の価格を検討するに当たって、その不動産に設定されている被担保債権額をどのように考慮するかについては、第一に、その被担保債権にかかる債務者の無資力のリスクの程度を検討すべきであり、考慮すべきリスクがあるとすれば、それを共有者間でどのように負担させるのが公平であるかという観点から検討する必要がある。本件では、債務者による弁済は継続していること、債務者は被告が役員を務める同族会社でありそのリスクは被告が負うのが公平であることから、共有不動産の価格については担保権の被担保債権を控除すべきではない。

以上を前提として原告の持ち分を評価した場合、全面的価格賠償を希望する被告には、原告に賠償金を支払う資力がないため競売の判決となる。

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